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訪問販売は危険?クーリングオフ(契約解除)も含めて特定商取引法の訪問販売について解説!

訪問版売の男性画像
テレビで時々、独居高齢者の家に訪問して商品を売り付けたり、必要以上のサービスを提供したりして暴利をむさぼる「訪問販売」による被害が報道されます。

そもそも訪問販売とは?

訪問販売とは、事業者が営業所等以外の場所で商品や権利の販売または役務の提供を行う契約を結ぶ取引のことです。

一般的な訪問販売としては、消費者の住居にセールスマンが訪問して契約を結ぶ方法です。

その他、喫茶店や路上での販売や、ホテルや公民館などを一時的に借りて行われる展示販売も訪問販売に該当します。

また、営業所等で交わされた契約であっても、特定の方法によって営業所等に客を呼び込んで行う販売は訪問販売です。

例えば、路上等で消費者を呼び止めて営業所等に引き連れて行う販売(キャッチセールス)や、電話で『あなたが当選されました』などと言って、特別なサービスを受けられると思わせて営業所等に呼び出して行う販売(アポイントメントセールス)が該当します。

特定商取引法の適用除外の契約はどれか?

以下などのものは、特定商取引法の適用対象になりません。

  • 事業者間取引
  • 海外にいる人に対する契約
  • 国、地方公共団体が行う契約
  • 事業者がその従業員に対して行う契約

訪問販売を行う上での義務とは

訪問販売では以下のことが特定商取引法で義務付けられています。

①事業者の氏名等の明示
事業者は訪問販売を行う際には、事前に消費者に対して以下のことを告げなければなりません。
・事業者の名称
・目的が契約の締結
・販売対象商品(権利、役務)の種類

②再勧誘の禁止
事業者は訪問販売を行う際には、事前に消費者に勧誘を受ける意思があるか確認しなければなりません。

消費者が契約する意思の無いことを示した時は、その後の継続的な勧誘はできません。

③書面の交付
事業者は消費者から契約の申込を受けた時や契約を結んだ時は、以下の事項などを記載した書面を消費者に渡さなければなりません。
・商品(権利、役務)の種類、形式、製造業者名
・販売価格(役務の対価)
・代金(対価)の支払時期、方法
・商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
・契約の申込の撤回(契約の解除)に関する事項
・事業者の名称、代表者の氏名、担当者の氏名、連絡先等
・契約の申込または締結の年月日
・商品に瑕疵があった場合の対応
なお、重要事項(クーリング・オフなど)に関しては、赤枠の中に赤字で記載しなければなりません。さらに、書面の字の大きさは8ポイント(官報の字)以上であることが必要です。

特定商取引法の禁止行為

特定商取引法は以下のような行為を禁止しています。

・売買契約等の締結、勧誘、または申込の撤回において、事実と異なることを告げる。
・売買契約等の締結、勧誘、または申込の撤回において、相手を威迫して困惑させる。
・勧誘目的を告げない方法(キャッチセールスやアポイントメントセールスなど)により誘引した消費者に対して、公衆が立ち入らない場所で売買契約の締結、勧誘を行う。

禁止行為をした業者は行政処分・罰則の対象

上記の規制に違反した事業者は、特定商取引法によって業務改善指示や業務停止命令などの行政処分の他、罰則の対象となります。

契約の申込の撤回または契約の解除(クーリング・オフ制度)を解説

クーリング・オフに関しては以下のことが規定されています。

①訪問販売において消費者から契約を申し込んだ場合であっても、法律で決められた書面を受け取った日から8日以内であれば、消費者は事業者に対して、「書面による」申込の撤回や契約の解除(クーリング・オフ)ができます。口頭では契約の解除はできません。

②事業者がクーリング・オフに関する事項について事実と異なることを告げたり、威迫したりしたことで、消費者が誤認・困惑してクーリング・オフをしなかった場合は、上記期間を経過してもクーリング・オフが可能です。

③クーリング・オフを行った際に、消費者がすでに商品若しくは権利を受け取っている場合は、販売業者の負担により、その商品を引き取ってもらうことや、権利を返還することができます。

④商品が使用されている場合、また役務がすでに提供されている場合でも、その対価を支払う必要はありません。

また、消費者が損害賠償や違約金を支払う必要はなく、すでに頭金等の対価を支払っている場合には、速やかにその金額を返還してもらうとともに、土地または建物その他の工作物の現状が変更されている場合には、無償で原状復帰してもらうことができます。

⑤使用によって商品価値が減少する消耗品(食品、化粧品など)を消費してしまった場合や、現金取引の場合であって代金または対価の総額が3,000円未満の場合には、クーリング・オフの規定が適用されません。

過量販売契約の申込の撤回または契約の解除は1年以内

訪問販売の際に、消費者が通常必要とされる量から著しく超える量で購入契約を結んだ場合、契約締結後1年以内であれば、契約申込の撤回または契約の解除ができます(消費者にその契約を結ぶ特別の事情があった場合を除く)。

その場合の清算方法は、クーリング・オフと同様の扱いとなります。

契約の申込またはその承諾の意思表示の取消しも可能

事業者が契約の勧誘の際に消費者を惑わす行為をしたことで、消費者が誤認して契約の申込や承諾の意思表示をした時は、その意思表示を取り消すことができます。

・事実と異なることを告げられ、その告げられた内容が事実であると誤認した場合
・故意に事実を告げられず、その事実が存在しないと誤認した場合

契約を解除した場合の損害賠償額等は制限があります

クーリング・オフ期間の経過後、代金の未払いなど消費者の債務不履行を理由として契約が解除された場合、事業者による法外な損害賠償請求を防止するために、特定商取引法では以下の額を超えた請求ができないことを定めています。

・商品(権利)が返還された場合、通常の使用料の額(販売価格から転売可能価格を引いた額が通常の使用料の額を超えている時にはその額)
・商品(権利)が返還されない場合は、販売価格に相当する額
・役務を提供した後である場合は、提供した役務の対価に相当する額
・商品(権利)が未納の場合は(役務の提供前である場合)、契約の締結や履行に通常要する費用の額

なお、これらの額に法定利率年6%の遅延損害金が加算されます。

訪問販売の場合は消費者が弱い立場に置かれるケースが多いため、より厳しい規定が事業者に課せられています。

ちなみにクーリングオフはこちらから営業など交渉をして契約したものが該当します。そのためお金借りたいと、消費者金融に自ら申込した契約等は当然ながら、クーリングオフの対象にはなりません。

自分から申込したもの(アポイントメントやキャッチセールス等は除外)に関しは適用されないと覚えておきましょう。

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